2025年12月15日、東京・赤坂の会員制個室サウナ「SAUNATIGER(サウナタイガー)」で発生した火災事故。
将来有望な30代の経営者夫婦、松田政也さん(36歳)と松田陽子さん(37歳)が命を落とし、幼い娘が一人残されるという極めて凄惨な事態となりました。
ネット上では、弁護士の指摘による「賠償額は夫婦合わせて2億円を超える」という見通しが大きな話題となっています。なぜこれほどの高額になるのか。
そして、なぜ松田ご夫婦は「救えたはずの命」を落とさなければならなかったのか。その真実を深掘りします。
なぜ2億円超?松田政也さん・陽子さん夫婦への賠償額が高額となる根拠

弁護士らによる「2億円超」という試算は、決して感情的な数字ではなく、日本の法的な賠償基準に基づいたものです。特に、30代という若さと、会社経営者という属性が金額を跳ね上げる要因となっています。
死亡慰謝料:約6,000万円(夫婦2人分)の根拠
働き盛りの夫婦が一度に命を落としたというこの悲劇。弁護士らが指摘する「1人あたり約3,000万円」という数字は、日本の裁判実務で広く使われる「赤い本(民事交通事故訴訟・損害賠償額算定基準)」に基づいたものです。
- 「一家の支柱」としての算定
日本の司法基準では、一家を支える大黒柱が亡くなった場合の慰謝料は2,800万円とされています。松田政也さんは経営者として家族を支えていたため、この基準が適用されます。 - 「配偶者」としての算定
共に亡くなられた陽子さんも、同様に2,400万〜2,500万円程度が相場とされています。 - 「人災」による増額の可能性
赤坂サウナタイガー火災のような「ドアノブの破損放置」「非常ベルの電源オフ」といった、施設のあまりに悪質な管理不備(重過失)が加味されることで、夫婦合わせて約6,000万円という数字が「最低ライン」として算出されます。
しかし、考えてみてください。
たった6千万円で、3歳の娘さんから両親である松田政也さん、松田陽子さんと過ごすはずだった数十年間の時間を買い戻せるのでしょうか?
法律が弾き出した「相場」という冷たい数式は、炎の中で互いをかばい合いながら絶命した二人の恐怖や、一人残された娘さんの絶望を癒やすには、あまりに無力で、あまりに空虚です。どれだけ基準を並べ立てたところで、この額が「妥当」だと思える人など、どこにもいないはずです。
逸失利益:数億円規模の衝撃。奪われた「31年分」の未来

逸失利益とは、生きていれば将来得られたはずの収入の損失です。弁護士らが「2億円でも最低ライン」と口を揃えるのは、36歳という若さで会社を率いていた松田政也さんの、あまりに大きすぎる「可能性」を法的に算出した結果です。
- 「31年」というあまりに長い就労可能期間
36歳の松田政也さんは、67歳まであと31年もの現役期間を残していました。
この期間を計算に用いる「ライプニッツ係数」という数値は、若ければ若いほど跳ね上がります。30代という若さは、それだけで億単位の賠償を基礎づける「宝物のような時間」だったのです。
- 経営者としての「成功」の証明
松田さんは複数の美容室を経営する会社の代表でした。
例えば年収が1,500万円程度であった場合、生活費を差し引いても、松田政也さん一人分だけで約1億5,000万〜2億円近い逸失利益が弾き出されます。 - 事業拡大の可能性までをも奪った罪
経営者であれば、将来的にさらに事業を広げ、年収が上がっていくことも十分に考えられました。しかし、そのすべての成長曲線は、あの密室の炎によって強制的に断ち切られたのです。
2億円、3億円……。並べ立てられる数字は、本来なら政也さんが愛する娘さんのために稼ぎ、家族の幸せのために使うはずだったお金です。
それを「賠償金」という形でしか受け取れない遺族の無念を思うと、どれほど高額な算定が出たところで、経営陣の罪が消えることはありません。この数億円という数字は、単なる金銭ではなく、施設側の怠慢が踏みにじった「一家の輝かしい未来」そのものの重みなのです。
赤坂サウナタイガー火災の被害者:松田政也さんについては、松田政也経歴「インスタの達人が美容界の頂点へ」赤坂サウナタイガー火災事件をご覧ください。
安全管理義務違反による「増額」:これは事故ではない、防げたはずの「人災」だ

赤坂サウナタイガー火災は、決して「運が悪かった」で済まされる不慮の事故などではありません。施設側が負うべき「安全配慮義務」を、サウナタイガー運営会社は根本から踏みにじっていたのです。
法的には「建物管理義務違反」や「業務上過失致死」という言葉で片付けられるかもしれません。しかし、その内実を見れば、これがどれほど凄惨な「人災」であったかは明白です。
- 「未必の故意」に近い、あまりに異常な放置
ドアノブが外れたまま営業を続け、命を救う最後の砦である非常ベルの電源を「一度も入れたことがない」と平然と言い放つ。
その杜撰な管理の裏側にあったのは、「これくらい大丈夫だろう」という卑劣な甘えと、利用者の安全をコストとしか見ていなかった経営の腐敗です。
閉じ込められた二人が、どれほどドアを叩き、どれほど助けを願って非常ボタンを押し潰したか…
それを知りながら設備を死なせていた管理体制は、もはや「密室での処刑」と言っても過言ではありません。 - 裁判所が下す「慰謝料増額」という審判
日本の裁判には慰謝料の「相場」が存在しますが、赤坂サウナタイガー火災のような「重過失」がある場合、その枠は破壊されます。
特に、「非常設備の機能を意図的に喪失させていた(電源オフ)」「明白な設備の不具合(ドアノブ破損)を認識しながら放置した」という事実は、被害者の死を招いた極めて悪質な「増額事由」となります。
過去の判例でも、加害者側に著しい安全軽視が認められた場合、慰謝料が相場の1.5倍から2倍近くまで跳ね上がったケースがあります。赤坂サウナタイガー火災の「人災」に対し、社会的な正義に照らして数千万円単位の加算がなされるのは、当然の帰結です。
「人災」という言葉だけでは足りないほどの、経営側の安全軽視。その代償として跳ね上がる賠償金は、亡くなったお二人の無念の重さ、そして遺された3歳の娘さんの未来を破壊した罪の深さを、考慮すれば、「賠償金2億円では安すぎる」と感じるのは私だけではないはずです。

10億くらいは賠償してほしい
都会の中のトラップ…仕掛けられた人はたまったものではない。残された家族のことを考えても2億は安すぎる😭
松田政也さん、松田陽子さん30代夫婦の子供:松田汐亜ちゃんについては、【顔画像】松田政也松田洋子の子どもが判明!「目がぱっちりした笑顔がかわいい子」赤坂サウナタイガー火災で詳しく解説しています。
松田政也夫婦を襲った「密室の罠」SNSでも「もはや殺人に近い」と怒りの声
赤坂サウナタイガー火災がこれほどまでに世論の怒りを買っているのは、施設の管理実態があまりにも常軌を逸していたからです。

赤坂サウナ事故。 非常用ボタンの電源が入っていないって店としてどうなの? 会社も店長もスタッフもこんな体たらくなら猛批判されて然るべき。 もはや事故ではなく計画的殺人だと個人的には思う。 サウナ店のイメージ下がるよね…
SNSでは「これは事故ではない、殺人に等しい」という怒号が飛び交っています。それもそのはず、サウナタイガーが放置していた不備は、一つ一つが「死の罠」そのものでした。
外れたドアノブ、閉じ込められた二人

サウナのドアノブは、内からも外からも外れた状態で見つかりました。出入口付近で閉じ込められた松田政也さん。松田陽子さんの30代夫婦。灼熱の火の手が迫る中、ドアが開かないと悟った瞬間の絶望は、どれほどだったでしょうか。
沈黙し続けた非常ベル

命を救うための「非常ベル」は作動せず、点検や作動確認すら行われていなかった実態が判明。あろうことか、サウナタイガーにいたオーナーは非常ベルの故障すら把握していませんでした。
従業員が3人もいながら、なぜ助けられなかったのか
事故当時、館内にはオーナーを含め3人もの従業員がいました。
しかし、松田政也さん、松田陽子さん夫婦がサウナに閉じ込められたことを察知できませんでした。
サウナタイガーのオーナーや従業員は火災発生時に一体、何をしていたのか。命を守る教育すら受けていなかったのか、その無責任さに言葉を失います。
空前のサウナブームに便乗し、高級感やプライベート感を売りにして高額な料金を取るビジネスモデル。その華やかな表看板の裏側に隠されていたのは、およそ「人の命を預かる場」とは思えない、あまりに卑劣でずさんな経営実態でした。
凄絶な「最期の抵抗」皮下出血ができた拳、壊された非常ボタン
赤坂サウナタイガーでの現場検証によって、松田政也さん、松田陽子さんご夫婦が意識を失う瞬間まで、生きることを諦めず闘い抜いた壮絶な事実が明らかになりました。
- 壊れるまで押し続けた非常ボタン
二人は非常ボタンを、カバーごと壊れてしまうほど強く操作し続けていました。しかし、施設側の電源オフという怠慢により、その叫びが外に届くことはありませんでした。 - 皮下出血ができるまで叩き続けた窓ガラス
ドアノブが外れた絶望的な状況下で、松田政也さんの拳に皮下出血ができるほど、窓ガラスを何度も叩き割ろうとした痕跡が残されていました。 - スノコで熱を避け、寄り添い続けた最期
室内のスノコを立てかけ、猛烈な高温から身を守ろうとした跡も見つかっています。

最後は、夫の松田政也さんが妻・陽子さんをかばうように、二人でドアの方へ体を向け、折り重なるように倒れていました。
最期まで互いを守り、脱出しようとありとあらゆる手を尽くした松田政也さん、松田陽子さんご夫婦の痕跡は、施設のずさんな管理がいかに残酷な結末を招いたかを無言で訴えかけています。
赤坂サウナタイガー計画殺人説については、松田政也消された理由が判明!「偶然が重なりすぎる」計画的犯行説の全貌【赤坂サウナタイガー火災】でわかりやすく紹介しています。
運営会社の支払い能力と「逃げ得」を許さない社会の目
警視庁は業務上過失致死の疑いで捜査を進めていますが、懸念されているのは運営会社 SAUNA&Co株式会社(サウナアンドコー)の支払い能力です。
「重大な過失」とみなされれば、施設賠償責任保険が適用されないリスクもあります。「会社を畳んで逃げるのではないか」という不安の声も渦巻いていますが、どのような形であれ、経営陣には一生をかけて遺族に償い続ける責任があります。

サウナタイガーの重過失が認められると、サウナタイガーがかけているはずの火災保険がおりないです。サウナタイガーの経営陣は賠償から逃げるため、いま、急いで資産隠しをやってると思います。
過去の惨劇を繰り返した「SAUNA&Co株式会社」の罪
今回の惨劇は、過去に多くの犠牲を出した大事故と構造が酷似しています。
- 歌舞伎町ビル火災(2001年):防火扉の不備や火災報知器の電源オフにより44人が死亡。
- ホテルニュージャパン火災(1982年):経営者の安全軽視が33人の命を奪った。
これらの悲劇から20年以上経ち、高度に洗練されたはずの赤坂の会員制サウナで、なぜ同じ「電源オフ」や「設備放置」が起きるのか。運営会社であるSAUNA&Co株式会社(サウナアンドコー)の管理体制は、もはや時代錯誤を通り越して罪悪です。
赤坂サウナタイガーの創業者:栗原修については、栗原修経歴まとめ|業務停止命令の過去と赤坂サウナタイガー火災の重大な過失で詳細をご確認ください。
赤坂サウナタイガー火災については調査を続けています。新しい情報がわかり次第、追記してお知らせします。


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