ドラマ『良いこと悪いこと』第9話「カノン」のクライマックスで、連続殺人の真犯人であることを自白した宇都見啓刑事（木村昴）が、「無音の口パク」を見せたシーンが話題となっています。
追悼コンサートでピアノ演奏を終える場面。会場の拍手に包まれる中、宇津見は静かにお辞儀をし、一瞬だけカメラ目線で意味深な「口パク」をしました。
この記事では、この「ロパク」演出が持つ意味について徹底考察します。宇都見が口にした言葉の有力説から、宇津見が仕掛けた「囮作戦」の終結を示す合図であった可能性まで、多角的に分析します。
1. 宇都見啓「ロパク」の場面
イイワル9話で、「カノン」を弾き終えたあとに何かをつぶやく宇津見です。
この場面は無音で、何を言っているのかはわからないシーンで見ている人の印象に強く残っています。
問題のシーン：ピアノ演奏直後の無音の口元
問題のシーンは第9話のラスト近く、宇都見が大舞台でのピアノ演奏を終え、静かにお辞儀をする場面です。会場に拍手が響く中、宇津見は一瞬だけ前を見つめ、そっと口を動かしますが、その言葉は音として視聴者には伝わりません。
カメラはアップになり、口元の動きだけが強調される、あえてセリフを排除した印象的な演出が取られていました。
公式発表で分かっている事実
現在のところ、公式サイトや制作スタッフ、キャストの発言などを含め、この口パクの内容が具体的に明かされた情報はありません。
口パクの内容を明かさないのは、制作側が答えを明示せず、視聴者に解釈を委ねるという演出方針を意図的に取っているためです。
最も有力視される言葉は「ありがとう」
公式な答えが示されていませんが、宇都見の表情や状況から、現在の感情や今後の決意を示す言葉を口パクで語ったという見方が有力です。
| 予想されるセリフ | 込められた感情・意図 |
|---|---|
| 「ありがとう」 | 婚約者・瀬戸紫苑の魂（あるいは紫苑が愛したピアノ）に対して、復讐を完遂し、区切りをつけられたことへの感謝。 |
| 「終わったよ」 | 長きにわたる復讐計画が、自分の逮捕という形で完結したという、宇都見自身の心境の吐露。 |
| 「さようなら」 | 過去の自分自身や、瀬戸紫苑への別れ。または、キングたち「悪い子」の時代への決別。 |
ピアノが「生きる希望」であった紫苑と宇津見自身が深く結びついて描かれてきたことを踏まえると、最も自然な解釈といえるでょう。
【深掘り】「囮作戦」説から見たロパクの真意
イイワルファンの間では、宇都見がすべての罪を被る「囮作戦」を決行したという説が有力です。宇津見が囮としての役割を担っていたとすれば、ロパクには別の意味が込められています。
なぜ宇津見は「囮」になる必要があったのか？作戦の構造と目的
宇都見が殺人を繰り返していながら、刑事として培った冷静さと情報収集能力を駆使しています。このことから、宇津見の行動は単なる衝動的な犯行ではありません。
宇都見が「囮」になる目的は、宇津見の復讐が「殺害」だけでなく、「社会的、精神的な断罪」にあり、それを成し遂げるには自分一人の力では足りなかったからです。
- 警察の視線を集中させる
宇都見が逮捕されることで、警察の捜査の焦点が宇津見一人に集まります。宇津見に警察の目が集中することにより、裏で動いている真の協力者（共犯者）への監視が一時的に緩むことが期待できます。 - 共犯者の油断を誘う
犯人が捕まったことで、共犯者が「事件は終わった」と安心し、最後の行動（証拠隠滅、最後の裁きなど）に出るタイミングを作り出す。 - 「残された伏線」の回収
宇都見だけでは知り得ない情報（過去のいじめの詳細、特定のキーワードの意味など）を託し、共犯者に最後のミッションを遂行させる。
真の共犯者へ向けた「最終ミッション発動の合図」
宇都見が自らの逮捕で事件を一旦強制的に終わらせたのは、警察の目から逃れている真の協力者（共犯者）を安心させ、行動を誘発するためだと考えられます。
この場合、無音のロパクは、観客ではなく、観客席のどこかにいる共犯者に向けて送られた「合図」だと見るのが自然です。
- 合図の可能性1：「役目は果たした。最終段階へ」
宇津見が逮捕されたことで、協力者の役割がここで一旦終了し、計画の最終ミッションに移行する合図。 - 合図の可能性2：「俺が逮捕されてもいいんだ」
宇津見の覚悟を共犯者に示すことで、計画の最終フェーズを託すメッセージ。
この言葉は、宇都見がすべての罪を背負うという決意を伝えることで、共犯者に後戻りできない状況を作り出しています。
囮作戦の実行を託された共犯者候補「真の黒幕は誰か」
宇都見の囮作戦の成功は、残された真の黒幕（共犯者）の行動にかかっています。
宇津見啓が連続殺人の詳細な情報を得るためには、必ず内部協力者が必要でした。最終回に向けて最後の鍵を握る可能性が高い人物は次の3人です。
高木加奈（キングの妻）
9.5話で「犬のニュース映像」をキングに渡した行動は、過去と現在のキングを対比させる重要なトリガーでした。高木加奈は夫の罪と過去の優しさの両方を知っており、「家族を守るため」という強い動機から、夫への復讐ではなく「更生」や「社会的断罪」を望み、宇都見に協力した可能性があります。高木加奈の目的は、夫を自ら裁く立場に追い込むことかもしれません。
キング偽物説については、【イイワル考察】キングは偽物！福神漬けが証明する事実「黒幕は宇津見か」をご覧ください。
東雲晴香（しののめはるか）週刊アポロ記者
9.5話で描かれた「犬」のモチーフや、今まで見せてきた不可解な言動は、単なる傍観者ではないことを示唆しています。宇都見が紫苑を愛していたように、東雲も紫苑と何らかの形で深くつながっており、復讐の実行犯ではないが、宇都見に情報提供や計画の立案で協力する「知恵袋」的な役割を果たしていた可能性があります。
東雲晴香は、6-1とのつながりもなく、瀬戸紫苑やキングたちとの共通点は、「同年代」であることぐらいでした。
瀬戸紫苑がキングたちのいじめが原因で、転校していることから転校先で東雲と出会い、お互いに支え合って小学校時代を過ごしたとすれば、東雲がキングたちに恨みや怒りをもち、犯行に加担したという見方もできます。
「東雲晴香」真犯人説については、【イイワル考察】真犯人は東雲晴香で確定！宇都見の復讐心を利用した「冷徹な裏の顔」でさらに詳しく解説しています。
今國一成（スナックの店主）
宇都見が通うスナックの店主であり、6人組全員とも接点を持つ「情報ハブ」です。店名「IMAKUNI」を逆から読むと「INUKAMI（犬神？）」となるという小ネタも、このドラマのテーマ性につながる不気味な伏線です。宇都見にターゲットの動向や弱点を提供し、警察の手が及ばない場所で資金や情報のサポートをしていた「後方支援役」だったと推測されます。
宇津見はイマクニへ度々瀬戸紫苑を連れて訪れおり、宇津見が紫苑にプロポーズする場面にも立ち会っています。二人の幸せな様子もみてきた今國が、宇津見の深い悲しみに共感し、共犯となるのは自然なことです。
あえて無音にした理由「言葉よりも感情を伝える演出」
制作側は、宇都見が連続殺人犯でありながら、婚約者を深く愛したという複雑な感情を表現するために、あえて無音にしました。
言葉をはっきり聞かせると、意味が一つに固定されますが「言葉を消した」ことで、視聴者それぞれが「愛の成就」や「復讐の虚しさ」、「決意の覚悟」といった、宇都見の心境を多面的に解釈できる余白が生まれたのです。
公式予告と「囮作戦」から導かれる真の黒幕とロパクの結末
公式の最終回予告で「真犯人は別にいる」と示唆された今、宇都見啓の行動は「自白」ではなく、真の黒幕を炙り出すための「囮作戦」であったとみて間違いないでしょう。
宇都見がすべての罪を被る覚悟を見せたからこそ、ロパクのメッセージは、真の黒幕（協力者）に向けて放たれた「計画完了の合図」であると結論づけられます。
【ロパクの真のメッセージ予測】
- 共犯者が真の黒幕だった場合: 「成功だ」「あとは頼んだ」など、計画の最終フェーズを指示する言葉。
- 黒幕が宇都見の予想外の人物だった場合: 「さようなら」「ありがとう」など、自らの復讐劇を幕引きする言葉。
いずれにせよ、宇都見がキングに「悪い子でいろ」と断罪し、自らは全てを背負う選択をしたことで、物語は最終決着に向かいます。
最終回では、このロパクに込められた宇津見の真の覚悟が、キングの小学校時代の夢である「ヒーローになりたい」という願いとどう交差するのかが、最大の焦点となるでしょう。
考察の答え合わせには「9.5話」視聴が絶対不可欠！
この記事で徹底的に分析した**宇都見の「囮作戦」の全貌と、「犬」のモチーフに隠されたキングの過去の優しさの伏線。その真のターゲットは、Huluでしか見られない独占エピソード 9.5話『犬』**に隠されています。
あの一話を見ない限り、最終回の「真の黒幕」と宇都見の真のメッセージは永遠に分かりません！
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