2025年10月27日にアメリカのトランプ大統領が日本に到着しました。
トランプ大統領はエアフォースワンで羽田空港に到着後、大統領専用ヘリコプター「マリーンワン」で六本木の米軍基地へ移動しています。
ここで気になるのは、「マリーンワンはどうやって日本に運んできたか」ですね。
この記事では、マリーンワンを日本へどうやって運んできたのか、マリーンワンの安全性能や高市総理のマリーンワン搭乗などを中心にお伝えしていきます。
マリーンワンは分解して輸送
マリーンワンは、分解したのち大型の軍用輸送機・C-17グローブマスターで日本へ搬送され、到着後には専門部隊が組み立て・準備を行っています。
マリーンワンは長距離飛行はできず、自力で太平洋を横断することはできません。
そのため大統領が海外訪問を行う際には、ヘリコプターを一度分解し、アメリカ空軍の大型輸送機で目的地まで運搬します。
現地に到着すると、専門の整備チームが慎重に組み立てと点検を行い、テスト飛行を経て待機状態に。すべての工程は厳重なセキュリティ下で実施され、機体や装備の詳細は極秘扱いです。
「空飛ぶホワイトハウス」は、世界のどこでも同じ安全性と機能を再現できるよう設計されているのです。
マリーンワンを輸送するのは「C-17グローブマスター」
こちらは、2024年8月に沖縄・那覇空港に飛来したC-17グローブマスターです。

C-17グローブマスターは、アメリカ空軍の主力大型軍用輸送機で、兵員や重装備、大型貨物の運搬に使われています。戦略・戦術両面の任務に対応し、M1A2主力戦車など重装備の空輸も可能なため、アメリカの軍事・人道支援輸送の中心的存在となっています。
まず目に飛び込んでくるのは、C-17グローブマスターの胴回りが、旅客機と比較して格段に大きいことですね。
さらに、機体のそばにいる3人よりも機体が低いことにも注目です。機体自体の高さは150センチほどでしょうか。重量物を搭載しても機体が安定するように、機体の高さを低くしているものと思われます。
驚くことに、C-17グローブマスターは乗員3名(パイロット2名、ロードマスター1名)で運行されています。最新鋭の装備で少ない人員でも安全に輸送できるシステムを備えた飛行機といえるでしょう。
【C-17グローブマスターの基本情報】
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 全長 | 53m |
| 全幅 | 51.75m |
| 全高 | 16.8m |
| エンジン | 推力18,343kgfのターボファンエンジン × 4基 |
| 最高速度 | 約830km/h |
| 航続距離 | 約4,500km(空荷時最大10,000km) |
| 輸送能力 | 戦車・装甲車・大型パレット貨物・人員102名を空輸可能 最大積載量:77,519kg(約77.5トン) |
| 用途 | 兵員・車両・物資の戦略輸送、緊急災害支援などに活用 |
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マリーンワンとはどんなヘリコプター
マリーンワン(Marine One)は、アメリカ大統領が移動する際に使用する、米海兵隊運用の大統領専用ヘリコプターです。

アメリカでは、ホワイトハウスの南庭(芝生)を離着陸し、空港や軍用基地、別荘地キャンプ・デービッドなどを結ぶ短・中距離移動の要として活躍しています。
「Marine One」という名称は、大統領が搭乗している時だけに使われ、副大統領の場合は「Marine Two」と呼ばれます。
運用を担当するのは、バージニア州クアンティコ基地を拠点とするHMX-1(第1海兵ヘリコプター飛行隊)。
長距離移動を担うエアフォースワンに対し、マリーンワンは都市間を素早く結ぶ“空飛ぶホワイトハウス”として、機動力と安全性の両立を象徴しています。
マリーンワンの内部はどうなっている
大統領専用ヘリコプターでマリーンワンは、アメリカ大統領の移動を支える「空飛ぶホワイトハウス」と呼ばれる特別仕様のヘリコプターです。
機内は約18平方メートルの広さを持ち、防弾装甲と防音構造により、上空でも会話が途切れない静粛性を実現。最大14名が搭乗でき、大統領席のみが進行方向を向く独自レイアウトが採用されています。

上記は、オバマ大統領(当時)がマリーンワンで会議をする様子を写した一枚です。オバマ元大統領の席は進行方向を向いているのがわかります。
通信面では、ホワイトハウスや国防総省と即時に暗号通信が可能な最新システムを完備。さらに、対ミサイル装置や自己封鎖式燃料タンクなど、多重の安全装備を搭載しています。
快適性にも配慮され、移動中でも執務や会議を行える環境が整えられています。
大統領護衛のため、偽装機と一緒に飛行するマリーンワン
ジョージ・W・ブッシュ大統領図書館の記録によれば、マリーンワンの運用には巧妙な防衛戦術が組み込まれています。

実際には、同型機が最大5機同時に飛び立つこともあり、そのうちどれが本物の大統領機かを外部から判別するのは極めて困難です。
離陸後も各機が意図的に位置や編隊を変えながら飛行するため、敵対勢力が標的を絞ることはほぼ不可能。このような“フェイント飛行”により、大統領の所在を徹底的に秘匿し、安全性を最大限に高めているのです。
【マリーンワンの基本情報】
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 正式名称 | マリーンワン(Marine One) |
| 運用者 | アメリカ海兵隊(U.S. Marine Corps) |
| 主な任務 | アメリカ大統領の移動用ヘリコプター |
| 定員 | 最大14名(大統領、秘書官、警護スタッフなど) |
| 全長 | 約22m(VH-3Dの場合) |
| 最高速度 | 約250km/h |
| 航続距離 | 約1000km前後 |
| 機内設備 | 防弾装甲、防音構造、暗号通信システム、執務スペース |
| 安全装備 | 対ミサイルシステム、レーダー妨害装置、自己封鎖式燃料タンク |
| 特徴 | 最大5機の同時飛行で大統領の搭乗機を秘匿(フェイント飛行) |
| 通称 | 「空飛ぶホワイトハウス」 |
マリーンワンが渋谷や東京ディズニーリゾート上空へ
トランプ大統領を乗せたマリーンワンは、渋谷や千葉・東京ディズニーリゾート付近を旋回し、六本木の米軍基地に着陸しました。
Marine One flying over Shibuya earlier
— Zach 🐅 (@phx787) October 27, 2025
渋谷上空にマリンワン pic.twitter.com/5zaJEjFUOF
高市総理がマリーンワンに同乗!過去には安倍元総理も
10月28日午後、トランプ大統領と高市総理はマリーンワンに同乗して横須賀基地へ視察へ向かいます。
トランプ大統領と高市総理がコミュニケーションをとる時間を確保するためと見られますが、ホワイトハウス関係者によれば「外国首脳がマリーンワンで共に移動するのは珍しい」とされています。
マリーンワンに搭乗した国家主席として有名なのは、安倍元首相ですね。

2017年2月、トランプ大統領は安倍晋三首相(当時)を極めて厚くもてなし、マリーンワンに加え、長距離専用機エアフォースワンにも同乗させました。
これは、両首脳の間に築かれた深い信頼関係を象徴する出来事として知られています。今回、高市首相がトランプ大統領とともにマリーンワンに乗り込み横須賀基地へ向かう計画も、その流れを受け継ぐ象徴的な場面といえるでしょう。
トランプ氏は高市首相を「安倍氏が信頼していた政治家」と見ており、同じ空間を共有することで「安倍路線の継承者」としての位置づけを明確に示そうとしています。これは単なる移動ではなく、日米の絆を国際社会に印象づける外交演出でもあるのです。
高市総理がマリーンワンで横須賀基地へ
トランプ大統領は、高市総理とともに大統領専用ヘリコプターマリーンワンに搭乗し、米軍横須賀基地へ到着しました。
President @realDonaldTrump walks through a cordon of U.S. Navy Rainbow Boys on the USS George Washington 🇺🇸 pic.twitter.com/43xqjr8pcE
— Margo Martin (@MargoMartin47) October 28, 2025
安倍元総理の後継として、さらに印象付けるこの横須賀基地訪問!続報が入り次第追記していきます。
高市総理が登場予定のマリーンワンについては引き続き取材をしています。新しい情報がわかり次第、追記してお知らせします。


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