つば九郎の「中の人」である足立歩さんが亡くなりました。
ヤクルト球団は、「つば九郎」担当スタッフについて「肺高血圧症」で亡くなったと発表しています。
「肺高血圧症」はあまり耳慣れないので、「どんな病気?」と思う人も多いかもしれません。
また、着ぐるみに入って活動することは重労働だと知られていることもあり、「つば九郎は労災になるんじゃないか」いう声も聞かれます。
この記事では、つば九郎(足立歩)の死因である「肺高血圧症」や、労災となるのかについてお伝えします。
つば九郎(足立歩)の死因は「肺高血圧症」とヤクルト球団が発表
つば九郎の「中の人」である足立歩さんが亡くなった原因は、肺高血圧症です。
ヤクルトは、2025年2月19日に球団マスコット「つば九郎」担当スタッフの永眠を次のように発表しました。
ヤクルトは19日、球団マスコットの「つば九郎」を支えてきた球団スタッフが永眠したと発表した。関係者によると、肺高血圧症のためという。球団は同マスコットの活動をしばらくの間、休止する。
引用:Yahoo!ニュース
つば九郎の「中の人」とされる足立歩さんは、1973年生まれ。
51歳での早すぎるお別れに、ヤクルトファンのみならず、多くの人が悲しみに暮れています。
つば九郎(足立歩)さんの命を奪った「肺高血圧症」とは、どんな病気なのでしょうか。
つば九郎の死因は(足立歩)の死因「肺高血圧」とは?
肺高血圧症とは、肺につながる血管の圧力が異常に高くなる病気です。
主な原因は、血管が狭くなったり、固くなったり、血のかたまり(血栓)ができ、血の巡りが悪くなることです。
十分な水分が取れずにいると、血栓ができやすくなることが知られています。
つば九郎の中にいる時間は汗をたくさんかき、肺高血圧症を起こしやすい環境であったと推測できます。
肺高血圧症になると、息切れで呼吸が苦しくなり、進行すると心臓に負担がかかって、心不全につながることもあります。
また、肺高血圧症については、以下のように「酸素が少ないところで長時間過ごすこと」を原因の一つとして挙げられています。
【第3群:肺疾患および/または低酸素血症による肺高血圧症】
肺での酸素の取り込みが悪くなり、血液中の酸素が少なくなることが主な背景です。
肺での酸素の取り込みが不足すると肺の血管が収縮し肺動脈圧が高くなります。
原因となる呼吸器の病気には、たばこなどが原因で発症する慢性閉塞性肺疾患(COPD)や、膠原病でも合併する間質性肺疾患などがあります。
また、酸素が少ないところで長時間過ごすことにより肺高血圧症を発症する場合もあります。引用:肺高血圧症治療サポート
つば九郎として長い時間着ぐるみの中にいる仕事をされていた足立歩さん。
抜群の人気を誇り、誰からも愛されるキャラクターとして過ごした年月は、足立さんの生きがいとなっていたと思われます。
その裏で、身体に大変な負担を強いていたのは間違いなさそうです。
つば九郎(足立歩)の死因「肺高血圧症」は労災になる?
結論からお伝えすると「肺高血圧症」が労災になるという情報は見つかりませんでした。
肺高血圧症で労災認定された具体的な事例は、見つかりませんでしたが、肺高血圧症と類似の心臓・肺の疾患に関する労災認定の事例がいくつかみつかりました。
- 調理師(56歳)が高血圧症の既往がある状態で、過重労働により橋出血を発症し、労災認定された
- 長距離トラック運転手が高血圧症の通院歴がある中で、長時間労働と車中泊の多い業務により心筋梗塞を発症し、労災認定された
- 配送業務従事者が過重な業務により心不全を発症し、労災認定された
これらの事例から、肺高血圧症についても、次の条件を満たせば労災認定される可能性がありそうです。
- 業務による明らかな過重負荷があること
- 過重労働や業務上のストレスが疾病の発症や悪化に関係があると示されること
- 業務と発症との間に明確な因果関係が認められること
実際には、つば九郎(足立歩)のご遺族が労災を申請したのち、労働基準監督署で精査して対応するものと思われます。
なお、つば九郎(足立歩)の働き方に注目して、SNSでは「労災なのでは」と問う声が多くありました。
つば九郎、普通に労災だと思う
— つのドリル (@Teal_Dupont) February 20, 2025
本人がそれを望んでいたとしても
- たまに、着ぐるみや特撮系のバイトしていた人が熱中症等・体調不良を主訴に救急外来に来ていたからね。かなり過酷な労働環境でしょう。涼しい時期・屋内でも倒れる場合があるからね。つば九郎の件は労災として重く受け止めてほしいなと思う。
- つば九郎さん、ご冥福をお祈りすると共に、労災の可能性が否定できないなら、そこはしっかりと追求してほしいと感じる🥺同じ様な不幸が起きないように。。。
- つば九郎、見てる感じだと労災案件な気がするんだけど、あまり触れられてなくて怖い
もし、ヤクルト球団側の雇用管理に問題があるならば、すぐに改善されることが望まれます。
つば九郎(足立歩)の「中の人」は一人だった
つば九郎の「中の人」は基本的に一人で、足立歩さんがその役を長年担当していました。
足立さんは1994年から2025年までつば九郎の中の人として活動しており、30年以上にわたりこのキャラクターを演じてきました。
着ぐるみを着ての活動は、体に大きな負担となることはよく知られています。
さいたま市では着ぐるみ着用マニュアルを作成し、一人の負担がかからないように配慮されています。
・装演者は、2人で順次交替していく体制が理想。
・1人の場合でも基本30分程度を上限として、必ず休憩を取る。
つば九郎は、「フリップ芸」や「空中くるりんぱ」など、足立さんにしかできないキャラクターとして愛されてきたことから、イベントや試合の途中でほかの人と交代するのは難しかったかもしれません。
つば九郎(足立歩)の逝去についてSNSでの声
多くの人に愛されたつば九郎(足立歩)の逝去については、たくさんの声がSNSに寄せられています。
つば九郎さんのブログ、去年の3月5日のブログ読んだら泣けてきた…
— ty (@shizuokamikan) February 19, 2025
中の人はもしかしたら体調不良で、もしかしたら闘病していたのかもしれない。。
「いつの日か足あとの先につば九郎がいなくなったら、空を飛んでいったと思っていてください」
😢😢😢 pic.twitter.com/PGaBr0XVDR
六本木から歩いて神宮球場へ
— dama (@Iam_dama_) February 20, 2025
半旗
涙がとまりません
つば九郎 pic.twitter.com/rvgCfcFqKp
- 試合前に必ず話しかけてくれるつば九郎さん。 審判と仲良しだったつば九郎さん。 皆んなから愛されたつば九郎さん。 オールスターの時は、ギャラの話で盛り上がりましたね。 天国でも大好きなお酒を飲んで、パトロールして下さい。 安らかな旅立ちになりますよう、心からお祈り申し上げます。
- 「ドアラ」と「つば九郞」の2ショット、もう見れないのかぁ~😥😥😥
- いつも、球場の上を飛び回っていると思えます。。。😢⚾️どうか、安らかにお眠り下さい🙏
つば九郎(足立歩)は唯一無二の愛されキャラでした。
もうこんなに愛される球団マスコットは現れないかもしれません。
まとめ
つば九郎(足立歩)が、2025年2月19日に肺高血圧症で他界したとヤクルト球団が発表しました。
肺高血圧症は、肺につながる血管の圧力が異常に高くなる病気です。
血管が固くなったり、血のかたまりができて、血の巡りが悪くなり、息切れなど引き起こし、悪化すると心不全に至ることもあります。
肺高血圧症が労災と認められて事例は見つかりませんでしたが、過重労働や仕事のストレスから引き起こされたものと認められると労災認定となるようです。
つば九郎(足立歩)は、多くの人に愛されました。
足立歩さんのご冥福をお祈り申し上げます。
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