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「さようなら愛しき人よ」は乃木から薫への別れ、正体を明かして身を引く|VIVANT23話

複雑な表情をした薫 VIVANT

VIVANT第23話(11月1日放送)のサブタイトル「さようなら愛しき人よ。」は、乃木憂助が柚木薫に告げる別れの言葉。その原点は、前作第9話で父・乃木卓が妻・明美を失ったあの場面にあります。

予告で薫の「あなた、何者なの?」が聞こえた瞬間、乃木は父と同じ別れを、今度は自分の手で選ぶんだと腹に落ちました。

守れなかった父と、守るために手放す息子。2つの別れを並べると、乃木家の親子2代にわたる答えが見えてきます。

※ VIVANT第22話(10月25日放送)までの内容と、第23話以降に関する一部ネタバレを含みます。知らずに日曜の夜を迎えるのはもったいない内容です。

乃木は薫に正体を明かし、自分から別れを告げる

23話の乃木は、薫の目の前で別班の顔を見せることになります。
そして正体を知られたあと、薫とジャミーンのそばから自分で離れていく。
「さようなら愛しき人よ。」は、そのときの乃木の言葉です。

なぜ自分から離れるのか。
そばにいること自体が、2人を危険にさらすからなんです。
22話でハン・リンシンが乃木の家を囲んだのも、乃木への仕返しでした。
乃木が隣にいる限り、別班を恨む相手は何度でも薫の家にやって来ますよね。

この別れ、実は乃木家の過去にお手本があります。
VIVANT第9話の、父・乃木卓の別れです。

卓は公安の身分を隠してバルカで任務についていました。
ところが妻の明美、まだ幼い憂助と一緒に、武装勢力に捕まってしまいます。
頼みの救助ヘリは、公安の指揮官の判断で引き返し、家族は置き去りに。
牢の中で弱っていく明美は、最後にこう言い残しました。

「私たちをこんな目に遭わせたやつを、私は絶対に許さない。復讐して。復讐して……」

この言葉を、卓はそのあと何十年も背負うことになります。
父と息子の別れを横に並べてみると、向きがまるで逆なんです。

父・乃木卓(第9話)息子・乃木憂助(23話)
公安の任務で、家族とバルカにいた別班の任務を、薫に隠してきた
離れたくないのに、引き裂かれた離れたくないのに、自分から離れる
妻・明美を守れなかった薫とジャミーンを守るために手放す
「復讐して」を背負ってベキになった「さようなら」で薫を復讐の外に置く

卓は家族を奪われ、明美の言葉を抱えたままノゴーン・ベキになりました。
だから乃木は、同じ思いを薫にさせたくない。
奪われる前に、自分から手を離す。
父が選べなかった別れを、息子は自分で選ぶ――23話の「さようなら」は、そういう言葉です。

薫に「何者なの」と問われたとき、乃木はどんな顔をするのか。
そこだけは、想像するだけで苦しくなります。

公式あらすじが「愛する人に正体がバレる」と予告

22話のラスト、ハン・リンシンは薫とジャミーンのいる乃木の家を取り囲みました。
乃木が来なければ家の中の人たちの命はない、とハンは迫ります。
行けば薫に別班だとバレる。行かなければ薫を失う。
動けない乃木の背中を押したのが、櫻井の「行きなさい!」でした。

23話の公式あらすじには、この続きがはっきり書かれています。

ノコル、チンギスの加勢も実らず、薫とジャミーン共々絶体絶命の窮地が訪れる。助けに行けば、愛する人に自分の正体がバレてしまう中、決意を固める乃木。

「愛する人」。もちろん、薫のことです。
この一行を読んだとき、別れはもう決まっているんだと思いました。

予告には、薫の「あなた、何者なの?」という叫びまで入っています。
助けに来た乃木を見て、薫は気づいてしまうんですね。
そばにいた丸菱商事の乃木さんが、ただの商社マンではなかったことに。

サブタイトルの前半「最終決戦開幕前夜」も、別れの答えを補強しています。
最終回の24話(11月8日)が決戦なら、23話はその前夜。
決戦の前夜に、乃木は薫と別れる。サブタイトルの並びが、そのまま順番を示しています。

ただ、このサブタイトルを、まったく別の別れと読んだ人もいました。

11月1日のVIVANT、番組表で「さよなら愛しき人よ。」というタイトルなのだけど。
前回の流れから、乃木の正体が薫先生にわかってしまってのタイトルかなと思うけど、これ、劉と野崎のことではないかと思った。「さよなら、野崎さん」。と投稿されたX
Xより

11月1日のVIVANT、番組表で「さよなら愛しき人よ。」というタイトルなのだけど。
前回の流れから、乃木の正体が薫先生にわかってしまってのタイトルかなと思うけど、これ、劉と野崎のことではないかと思った。「さよなら、野崎さん」。

独房でずっと向き合ってきたリュウと野崎なら、たしかに別れの相手としてもおかしくありません。
それでも、23話の「愛しき人」は薫です。
公式あらすじは、正体がバレてしまう相手を「愛する人」と書いています。リュウにとっての野崎ではなく、乃木にとっての薫なんです。

予告にはもう一つ、気になるナレーションがありました。
乃木の「お父さんとアディエルだったら親子共々助けるはず。なぜ子どもだけ——」です。
7年前、ベキとアディエルがジャミーンだけを連れ帰った理由は、ベキがジャミーンだけ助けたのは方舟に乗せる子だからで詳しく書きました。
薫との別れと同じ回で、ジャミーンの秘密まで動き出す。23話、詰め込みすぎじゃないですか。

番組表の写真は乃木とノコル、最後は兄弟で戦う

神妙な表情をしたノコルと乃木憂助
神妙な表情をしたノコルと乃木憂助|TBS公式サイトより

番組表に載った23話の写真、薫は写っていません。
並んでいるのは、乃木とノコルの2人だけ。
別れの回にこの1枚を選んだところに、制作側の答えがにじんでいます。

薫と別れたあと、乃木の隣に立つのは弟のノコルです。
22話で薫とジャミーンを助けに向かったのも、ノコルとチンギスでした。
愛する人を手放した乃木は、家族として残った弟と一緒に、ハン・リンシンとの最終決戦へ向かいます。

ハン・リンシン、リュウ、野崎、それに奥出雲で静養しているベキまで。
最終回を前に誰がどこにいるのかは、VIVANT続編の相関図で一目でわかるようにしています。
乃木が薫に何と言って別れたのか、23話が終わったらここに書き足しますね。

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